--.--.-- 

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

投稿時間 --:-- | スポンサー広告 | このエントリーをはてなブックマークに追加 |
2007.04.08 

町山智浩「映画の見方がわかる本 80年代アメリカ映画 カルト・ムービー編 ブレードランナーの未来世紀」


「私はいかなる映画の影響も受けていない」とクローネンバーグは言う。「私は熱狂的な映画ファンだったことは一度もない。私の映画には他の映画からの引用はない。私の映画が言及しているのは私自身だ」(P11より)

知る人ぞ知る映画雑誌、『映画秘宝』にて連載されたコーナー「イエスタデイ・ワンスモア」を訂正加筆した上で一冊にまとめたもの。80年代に撮られた約10作品を、企画された意図から映画監督本人の生い立ち、撮影当時に監督自身が置かれていた状況等を照らし合わせ"こういう作品になった理由"及び作品の本質に迫る。表題2作のほか、「ビデオドローム」「グレムリン1,2」「ターミネーター」「プラトーン」「イレイザーヘッド」「ブルーベルベット」「ロボコップ」を解説。
友人の引越しを手伝っていて発見し、手伝いもそこそこに読み耽ってしまった一冊。後日購入しました。「ロボコップ」にコーフンしてダンスを真似、コタツでビビリながら「エイリアン1,2」「ザ・フライ」を見、ビデオデッキの無い我が家を嘆きながら「ビデオドローム」に想いを馳せ、「未来世紀ブラジル」でラストシーンに憤慨し、「トークレディオ」「サルバドル」にショックを受け、「ブルーベルベッド」が理解不能だった私にとっては、それまでの疑問を全て晴らしてくれる素晴らしい解説書。一つの作品をあらゆる角度から検証することで、面白い面白くないの主観的、批評的二元論ではなく、様々な状況、要因による必然として組み上げられていく一本の作品の生い立ち、最終的に作品の持ち得た性質を感じさせてくれます。
こういう解説本を読んで未見の作品まで観た気になってしまうのは、あまり良いこととは言えないのですけども、考察と細かいウンチクはやっぱり何度読んでも楽しい。「ハウリング」の獣化シーンと「遊星からの物体X」のモンスターの皮膚がぬめりというか、シズル感が似ているなーと常々思っていたら同じ特殊メイク担当だったり、妙~なところで「ビデオドローム」と「ターミネーター」が繋がったり。読み進めるほどに霧が晴れる様に氷解していく長年の疑問。何より読んでるうちに観終えた作品をまた観たくさせる"力"がこの本にはあります。
どうも私は面白いかどうかの批評よりも、こういった解説本の方が性にあっているみたい。そして人を楽しませようとする映画よりも、作り手が自らを投影したオナニー映画の方が好きだという事を痛感しました。上に引用したクローネンバーグのセリフじゃないけど、創作のどこかには必ず作り手が投影されるものだと思うです。それが強烈であればあるほど、それを観た人間に大きなインパクトを与えるのではないでしょうか。

関連リンク:ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記
投稿時間 21:35 | 書籍 | コメント(0) | このエントリーをはてなブックマークに追加 |
2007.02.26 

太田出版「コンティニュー」vol.32


頭がとれ、腕がもげ、肉団子になったモビルスーツで、敵を倒す方法も無く逃げ惑う、このやるせなさ!「戦いに敗れるとはこういうことだ~!」と首なしモビルスーツで走り出すよ!人間だったらZ級だけど、モビルスーツなら頭が取れようが、手がもげようが全年齢対象のA級万歳!(P31より)

20代後半~30代後半向けゲーム雑誌コンティニューも創刊から早5年。今年も創刊号から毎年恒例のGAME OF THE YEARの季節がやって来ました。ここ数号はアニメ雑誌かと見紛うばかりに紙面がアニメアニメしていたので買っていなかったんですが、前31号はいい感じにゲーム記事が復活していたので嬉しくて買ってしまいました。今号も何だかんだでGAME OF THE YEARが非常に気になるので購入。メインのGAME OF THE YEARの他は、中川翔子×田尻智のポケモン対談、以前から次号予告にさんざん書かれていた特集記事「ゲーム雑誌クロニクル」がようやく始まっています。
そのゲーム雑誌クロニクルでは、大好きだったライターの石埜三千穂さんと驚きの再会。我が魂のゲーム雑誌、ヒッポンスーパーのスーファミレビュアー(ヒッポンのレビューはゲームハード1種につき1人)ですよ。スーファミユーザー、というかスーパーファミコンしかゲーム機を持っていなかった自分にとって、石埜さんのレビューは正に神の啓示みたいなものでした。石埜さんの文章が面白くて購入したソフトも数知れず。「スゲー石埜さんの言う通りこのゲーム面白えー」「何だコレ・・・石埜さん話が違うぜ!」みたいに一人で盛り上がっていました。ノスフェラトゥやワイルドガンズ、サンリオスマッシュボールを発売直後に楽しめたのはひとえに石埜さんのお陰。その節はお世話になりました。ゲーム雑誌の創刊から廃刊までをなぞる「ゲーム雑誌クロニクル」の今回と次回はゲーメストということですが、いずれファミコン必勝本もやるのかなぁ。あまり大塚ギチの口からはヒッポンの話を聞きたくないもんです。そうそう、コンティニューのGAME OF THE YEAR2006の結果は以下。

第1位 デッドライジング(XBOX360)
第2位 BULLY(PS2・日本未発売)
第3位 ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス(Wii)
第4位 ギアーズ・オブ・ウォー(XBOX360)
第5位 カルチョビット(GBA)
第6位 超操縦メカMG(ニンテンドーDS)
第7位 大神(PS2)
第8位 地球防衛軍3(XBOX360)
第9位 SDガンダム スカッドハンマーズ(Wii)
第10位 エルダースクロールVI オブリビオン(XBOX360・日本未発売)

CEROZ級の18禁ソフトがトップを飾りなかなかオトナなランキングになっています。ゴッドハンドとリズム天国が入ってなくてちょっとガッカリ。サンドロットのソフトが2本ランク入りしていたり、XBOX360のタイトルが中心な割にネットプレイがメインなのは1本だけというのが面白いです。BULLYのレビューが面白くてちょっとやってみたくなりました。ところで週刊ファミ通も"ゲームのココロ"というコーナー内で「ゲーコロ的BEST OF THE YEAR」と題し去年から似た様な事をやっています。そちらの結果は以下の通り。

第1位 テトリスDS(ニンテンドーDS)
第2位 大神(PS2)
第3位 クロニクル・オブ・ダンジョンメーカー(PSP)
第4位 マジック大全(ニンテンドーDS)
第4位 ファイナルファンタジーIII(ニンテンドーDS)
第6位 ルーンファクトリー 新牧場物語(ニンテンドーDS)
第6位 龍が如く2(PS2)
第6位 ポケットモンスター ダイアモンド・パール(ニンテンドーDS)

こちらのランキングでも一時選考まではデッドライジングが生き残っていたんですが、仮に勝ち残ってもその楽しさを大っぴらには書けなかったでしょう。避けて正解だったと思います。最後に現時点での2006年発売の国内家庭用ゲームソフト販売本数TOP10を書いておきます。上記のランキングと見比べると面白いかもしれません。最終的には今一番延びているWiiスポーツが5位辺りまで来そうな感じです。

第1位 ポケモン ダイアモンド・パール(ニンテンドーDS)
第2位 Newスーパーマリオブラザーズ(ニンテンドーDS)
第3位 ファイナルファンタジーXII(PS2)
第4位 英語が苦手な大人のDSトレーニング(ニンテンドーDS)
第5位 大人の常識力トレーニングDS(ニンテンドーDS)
第6位 ドラクエモンスターズジョーカー(ニンテンドーDS)
第7位 ワールドサッカー ウイニングイレブン10(PS2)
第8位 テトリスDS(ニンテンドーDS)
第9位 Wiiスポーツ(Wii)
第10位 ファイナルファンタジーIII(ニンテンドーDS)

過去記事:太田出版「コンティニュー」vol.26
太田出版「コンティニュー」vol.24

投稿時間 20:59 | 書籍 | コメント(0) | このエントリーをはてなブックマークに追加 |
2006.03.27 

ミュージック・マガジン「レコード・コレクターズ」2005年2月号


昔から"三大ギタリスト"という言葉には抵抗があった。私にとって"ギタリスト"はジェフ・ベックしかいない。(P38より)

先日タワーレコードで洋楽棚を物色していたら、バックナンバーがあったので購入。新旧ドーナツ盤から再販もの、レアアイテムまでレコード情報を網羅した洋楽ロック中心の音楽雑誌です。毎号数人のアーティストを特集しており、発売された全アルバムのレビューから、他アーティストへの参加曲や海賊版の有無までファンにはうれしい情報が詰まっています。私自身はコレクターではありませんし、中古レコード店に足繁く通うほど熱心な音楽ファンではありませんが、レアアイテムの希少たる所以を読んだり並んでるレコードジャケットを眺めているだけでも結構楽しめる一冊です。
今号(とはいえもう一年前の本ですが)は大好きなギタリスト、ジェフ・ベックの特集という事で買って来ました。ジェフ・ベックファンとはいってもオリジナルアルバム位しか聴いていない私にとって、彼についてのまとまった文章を読むのは邦盤のライナーノーツ以外では初めて。いろんな所で細切れに聞き知ったエピソードがようやく繋がって一つにまとまる感じでした。エレキギターに全てを注いだ男の一代記。この人ももう62歳なんだなぁ。
他、耳の肥えた往年のライターによるエピソード紹介や、アルバムレビューもなかなか読ませました。評価が定まった過去の名盤なんかだと、どの人の批評も似たり寄ったりになりがちですが、新しめのアルバムの評価は決めかねている感じがしてて実にいい感じ。何だか凄い事になっている最近のアルバム「You Had It Coming」「Jeff」辺りも否定されてるわけじゃない様で一安心というか。音楽の感想を好き嫌いではなく、時代性やジャンルにおける存在意義、楽器のテクニック及びエンジニア等絡めて書くのは難しいですよね。好きで勉強熱心じゃなかったら書けないと思うですよ。
しかしアルバム「Blow By Blow」の邦題が『ギター殺人者の凱旋』って(笑)。ほぼ同年に邦画「青春の殺人者」が公開されている辺り、昭和50年代辺りは"殺人者"って言葉が流行っていたんでしょうか。
投稿時間 22:56 | 書籍 | コメント(0) | このエントリーをはてなブックマークに追加 |
2006.03.07 

エンターブレイン「週刊ファミ通」3/17増刊号


マン!ギョン!ボン!そしてゴーッ!夜空を見上げるたびに思い出せ!あの熱い季節を駆け抜けたオリジナルコンボ、略してオナル。900号記念で復活!!(P241)

いい年して週刊誌はファミ通(前:ファミコン通信)しか買ってない私にとって、音楽も映画もDVDも情報元はファミ通なのです。そのファミ通も創刊20年を迎え900号記念増刊が出ました。私は買い始めて10年め。愛読していたゲーム雑誌HIPPON SUPER!(前:ファミコン必勝本)が方針変更のゴタゴタでイヤになってしまったので、やむなくファミ通に乗り換えた人間です。
ファミ通といえばいつも話題の中心はクロスレビュー。新作ゲームソフトを4人の編集部員がコメントと共に10点満点で評価するコーナーです。読者の購買欲や量販店の仕入れ数をも左右すると言われるクロレビは常に注目の的。私はそれほど点数は気にしていませんが(点数が低過ぎる時のみ気になったり)以前に比べて一般性を意識して点数を付けなくなった印象はあります。最近ではデッド・オア・アライブ4の39点とかそうですね。プレイヤーを選ぶ難度の高い格ゲー、しかも前作とそれ程変化の無い続編ならばいくら調整が神レベルでもオール7が関の山の筈。結局そうせざるを得なかった業界の事情を邪推してしまいます。正直な話8、9点が溢れ返っている現在のレビューに良心を求めるのは酷でしょう。レビューの行間を読むしかありません。
ライター陣では風のように永田(永田泰大)、ポルノ鈴木、チップス小沢、山本ペンキの文章が好きでした。永田さんの「出版社対抗ドラクエモンスターズ大会」の日記は、スクラップして今でも読んでいる程好き。後にほぼ日刊イトイ新聞の「タイガー&ドラゴン テレビガイド」で永田さんに再会した時は『人は行くべき所に行くのだな』と感動したりしました。ポルノ氏が編集者Pとしてファミ通伝言板を担当していた時の面白さもまさに神レベル。たまにはオナルしに帰ってきて欲しい。
そしてファミ通の実質的な本体と言っていい「ファミ通町内会」。懐かしのジャンプ放送局やオールナイトニッポンのノリで四コマ、一発ネタ等いつも楽しませてもらっています。主に「わたしの報告書」「初投稿」がフェイバリット。今号では『四コママンガとわたしの報告書グランプリ2005』が開催され、著名人によって厳選されたネタが勢揃いしています。
また、今号には「読者が選ぶ心のベストゲーム100」と題した小冊子が付属。以前誌上で行われた読者アンケートをランキングにしてまとめてあります。読者投票のランキングというと結局(今回はノミネートの時点で)かなり売れたメジャーなタイトルしか残らないので、いつ、どこで集計しても似たようなランキングになりがちですが個人的に嫌いではありません。10位までの結果は以下。

1 ファイナルファンタジーX(PS2)
2 ファイナルファンタジーVII(PS)
3 ドラゴンクエストIII そして伝説へ・・・(FC)
4 ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君(PS2)
5 街(SS)
6 ファイナルファンタジーIV(SFC)
7 タクティクスオウガ(SFC)
8 ファイナルファンタジーIII(FC)
9 ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち(PS)
10 ゼルダの伝説 時のオカリナ(N64)

さもありなんという感じですが、まあこんなもんでしょう。並み居るメジャータイトルの中で「街」が大健闘してますね。チンチコーレ!それよりもページの殆どがゲーム内容の紹介で占められていてガッカリする事この上無し。寄せられた読者の思い出を羅列するだけで最高のオマケになったんだけどなぁ。1位のFFXでさえ読者コメントがたった3人しか紹介されておらず唖然としました。本誌の端っこに載ってる「ファミ通スタッフが選ぶ心のゲーム」の方がタイトル、思い入れ共に偏っていて余程面白いです。残念。ちなみに私の心のベストゲームは以下。

高機動戦闘メカ ヴォルガードII(FC)
アウターワールド(SFC)
ソウル&ソード(SFC)
ビタミーナ王国物語(GB)
キャプテン・ラブ(PS)
ノエル3 MISSION ON THE LINE(PS)
好き好き大好き(PC)

どれも同列1位で。どれも非常に感情を動かされた作品でした。長くなったので理由はいずれ。
投稿時間 14:09 | 書籍 | コメント(0) | このエントリーをはてなブックマークに追加 |
2006.02.19 

太田出版「コンティニュー」vol.26


本作は正しく"バカゲー"であるという部分でクソゲーランキングに名を連ねているわけで、ブスに見えてブス可愛いというか、しっかり裏では彼氏とラブラブなので、その辺のブス達と一緒にしてはいけないのだとご理解いただきたい。(P55より)

表紙のランボルギーニガヤルドを背負った栗山千明がイカし過ぎる今号。今年もコンティニュー恒例、「GAME OF THE YEAR」の時期がやって来ました。その年のベストゲームを選出し、一年間のゲームシーンの総ざらいが行われます。メインのランキング以外にも編集部員個人のベストゲーム&クソゲーも紹介されていて興味深いところ。発行毎に増すサブカル加減に飽きてコンティニューを読まなくなったゲー好き諸氏も、今号ばかりは気になるんじゃないでしょうか。
「GAME OF THE YEAR 2005」結果は以下の通り。

第1位 おいでよどうぶつの森(ニンテンドーDS)
第2位 グランドセフトオート:Liberty City Stories(PSP・日本版未発売)
第3位 ワンダと巨像(PS2)
第4位 スクリューブレイカー 轟振どりるれろ(GBA)
第5位 SDガンダム ガシャポンウォーズ(GC)
第6位 バイオハザード4(GC/PS2)
第7位 nintendogs(ニンテンドーDS)
第8位 三国志大戦(アーケード)
第9位 Warriors(PS2/XB・日本版未発売)
第10位 シャドウ・オブ・ローマ(PS2)

「ゴッド・オブ・ウォー」「カドゥケウス」「バトルフィールド2」辺りがザクッと入ってるかと思いましたが。今年話題になったソフトが順当にランクインしている感じで、『何これ!?本当に面白いの?』というタイトルが無いのがちょっと残念。ランキングが好きな人は、こちらのレビュー投稿系ランキングと比較してみるのも一興です。ちなみに私がプレイしたソフトは一本も入っていませんでした。新作買ってないもんなぁ。私個人のベストゲームは以下の通り。

第1位 THE地球防衛軍2(PS2)
第2位 THEお姉チャンバラ2(PS2)
第3位 メテオス(DS)
第4位 脳を鍛える大人のDSトレーニング(DS)
第5位 THE鑑識官(PS2)

安いの最高。THE鑑識官以外は未だにプレイしてます。
今号の他記事としては、恒例インタビュー「○○を創った男」がガンパレード・マーチの芝村裕吏でした。私はガンパレの発売日に「ベアルファレス」を買っていたので、芝村ゲーはここに至るまでやった事がありません。あそこが分かれ道だったのかも。でも一度くらいはAI(人工知能)ゲーもやってみたいところです。

過去記事:太田出版「コンティニュー」vol.24
投稿時間 22:23 | 書籍 | コメント(0) | このエントリーをはてなブックマークに追加 |
2006.02.08 

樋口真嗣「CASSHERN BATTLE SCENE'S」


そのエネルギーは空間をゆがめて一気に
光学的に不可能な画角にひろがっていく!
☆手が伸びる訳ではありません
☆山田芳裕の「デカスロン」「ジャイアント」みたいな画角(P34より)


ようやくテレビで「CASSHERN」が放映されるという事でお祝いがてら紹介。「CASSHERN」DVD初回版に付属のハガキを出すともれなく貰えた(現在は終了)バトルシーン絵コンテ。ハードカバー全128ページで結構豪華なオマケです。著者は「ローレライ」「日本沈没」の樋口真嗣。収録されているバトルシーンはツメロボ×哲也、軍隊×ツメロボ、爆弾ロボ×哲也など4つ。サグレーとバラシン戦は樋口氏の担当でない為未収録です。
昔は「風の谷のナウシカ」の絵コンテ本をちらりと見て『こんなものを面白がれる人間がいるんだろうか』と疑問に思ったもんですが、実際自分で絵コンテを切ってみる(大学の映画研究会にて)と、人の絵コンテも面白く読めるようになりました。画と画の繋がり、カメラのPAN(左右移動のこと。上下はTILT)やその速度、構図をどう確保しているのか想像するだけで楽しめます。好きな作品で何度も観ているのであれば尚更。作品とコンテの違いを比較して楽しむのもコアなファンならではの楽しみといえるでしょう。
樋口真嗣のコンテはその迫力に加えて「絵」の要求が凄いので実写での再現が難しいそうですが、映画と見比べるとなかなか上手いこと映像化出来ているんじゃないかと思います。省かれている部分は多いものの、変更してコンテよりも迫力を増しているシーンもあったり。(ルナを抱えワイヤーパンチを足場に飛んでいく場面とか)コンテの実現が無理ならばそれに替わるもっといいアイデアを、という現場の熱意が伝わってきます。
「CASSHERN」の後半はキャラクターの饒舌さにウンザリする人も多かったみたいですが、アクションシーンは評判いいんですよね。ツメロボを真っ二つに切り裂くシーンはショックでした。こういうハリウッドばりの活躍をみせる邦画スーパーヒーローをもっと観たいもんです。

関連:「CASSHERN」VFXスーパーヴァイザー木村俊幸インタビュー
投稿時間 00:00 | 書籍 | コメント(0) | このエントリーをはてなブックマークに追加 |
2006.01.26 

エドワード・ゴーリー「うろんな客」


It was subject to fits of bewildering wrath,
During which it would hide all the towels from the bath.(原文)

ともすれば 訳のわからぬ むかっ腹
風呂のタオルを 一切隠蔽 (訳文)

訳のわからない癇癪を起こすこともしばしばで、
そうすると 浴室のタオルをみんなかくしてしまうのです(散文)


週刊少年サンデー連載「さよなら絶望先生」でネタとして使われていたり、巡回ブログのアフォリエイトで見かけて気になっていたエドワード・ゴーリーの絵本を買ってきました。近所の本屋には他に「ギャシュリークラムのちびっ子たち」「優雅に叱責する自転車」しか置いてなく、迷った末「うろんな客」を購入。ウチにはよく甥が遊びに来る為「ギャシュリークラム」(アルファベット順に子供がいろんな死を遂げるお話)はあまりにシャレにならないのでやめ。理不尽な死でない分「不幸な子供」なら別にかまわないんですが。
訳に加えて英語の原文が載っているので不思議に思い、よく見ると原文自体が韻を踏んだ言葉遊びになってるんですね。マザーグースっぽい感じ。直訳すると、意味は通じるけれどもおもしろみや原文の意図するところが消えてしまい、意訳すると日本語とのバランス取りが難しい。この「うろんな客」で訳者は5・7・5・7・7の短歌形式に翻訳することで、詩の持つリズムを楽しませる事を優先した模様。その分、原文にある韻の面白みと文章の分かりやすさは失われているわけで、原文が載っているのも頷ける話です。訳者あとがきでは意味を解りやすくした散文形式の訳も載っていて、ぬかりありません。
ゴーリーの絵本は未だ数冊しか読んでいませんが、死や不吉、敬謙な信仰を笑うような不謹慎さ、そして鬱状態の気だるい感じがとても気に入りました。ちょっとした毒というか、読後に何とも言えず嫌な気分になったりする物語を、あえて低年齢向けの絵本という形式にして出版するところが洒落たやり方だと感じます。
モノクロ線画も非常に魅力的。物語の恐ろしげな世界観をどこか滑稽に彩り、『恐怖』『戦慄』の手前で踏み止まる事に成功しています。忌み嫌われる存在である死神や、一様に陰鬱な表情のキャラクター達にも何気に愛嬌があって可愛らしい。「うろんな客」もバスケットシューズ(コンバースかな?)がとても似合っています。

関連:エドワード・ゴーリー著作一覧
投稿時間 18:49 | 書籍 | コメント(0) | このエントリーをはてなブックマークに追加 |
2005.12.24 

大槻ケンヂ全詩歌集「花火」


あることと ないことと いかにもな 言いがかり
あることってのは あたしが好きで
ないことってのは 君もあたしを (P22「ネットで叩いてやる!」より)


筋肉少女帯、現特撮リーダーの大槻ケンヂの全歌詞集。
筋肉少女帯は中学生の頃から大好きでよく聴いていました。大槻ケンヂの歌声というよりは叫び、語るような個性的なボーカル、ギター橘文彦の激しいヘビーメタルギター、そして暗いテーマなのに何故か笑ってしまう奇妙な歌詞に当時の自分は釘付け。当初は御多分に漏れず「元祖高木ブー伝説」辺りのコミックソング的な部分に魅力を感じていましたが、高校生になってからは思春期の暗く鬱積した想いを受け止めてくれる貴重なバンドという位置付けに。ダメな人間の精一杯の矜持、という世界観が私のような暗い人間の心を捕らえて離しません。アルバムでは「エリーゼのために」「UFOと恋人」辺りが好き。
さて「花火」。私はいくら歌詞が良くてもうまくメロディに乗っていないと歌として好きになれない人間なのですが、当然の事ながらこの本には音源は無いので、曲の良し悪し抜きで純粋に歌詞を鑑賞する事ができます。でも、やっぱり知ってる曲だと歌詞を見るだけで頭の中に歌が流れて、そちらに引っ張られる感じ。気に入らない曲は歌詞も好きになれないから不思議ですね。その分、曲を聴いた事の無いインディーズ時代、筋少後期から特撮までの作品は、先入観無しにコトバだけを鑑賞する事が出来ます。音楽的には筋少後期から興味が無くなったんですが、歌詞は相変わらず感動できるし面白いです。詞は初期なら「いくぢなし」「ウッドストックS伝説(田口トモロヲと共作)」、中期は「ハッピーアイスクリーム」「妄想の男」、後期は「ネットで叩いてやる!」「犬を手離す」が好き。元気がなくなった時に効果覿面の一冊です。

そういえばテレビアニメ版「GS美神」で一話丸ごと筋少の「君よ!俺で変われ!」がフィーチャーされてる回がありました。あれ凄かったなぁ。
投稿時間 22:03 | 書籍 | コメント(0) | このエントリーをはてなブックマークに追加 |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。