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2005.12.03 

ひかわきょうこ「彼方から」全7巻


「ねっイザークこれ あのやかましいおじさんに似てない?」
「『おそ松くん』に出てくるイヤミっていうの」


最近完結した事を知り文庫版を改めて購入。連載開始から完結まで12年(何年かは休載)を要した大長編ファンタジー。
高校生の立木典子は爆弾テロをきっかけに異世界に飛ばされてしまう。ノリコが気がつくとそこは巨木の生い茂る樹海。襲い掛かる巨大な肉食虫の群れから彼女を救ったのは、イザークと名乗る流れ戦士だった。身寄りの無いノリコはイザークを頼るが、イザークの目的はノリコを殺す事だった。
ひかわきょうこは成田美名子と共に大好きな少女漫画家。初期こそ普通の恋愛マンガを描いていましたが、名作ガンアクション「荒野の天使ども」辺りから展開、それ自体も面白いアクション漫画を描きだして熱心な男性ファンをも獲得しました。理想の男性像に対して等身大の女の子という少女漫画の王道ともいえるシチュエーションは毎回不動ながら、意表をつくストーリー展開と、溜め込んだもの(前フリ、伏線など)を放出するかの様なカタルシスのあるクライマックスで楽しませてくれます。
さて「千津美&藤臣君シリーズ」のファンタジー版ともいえる「彼方から」。ノリコとイザーク、か弱い女を守る強い男といういつもの関係から、互いに守り守られる関係へと変化していく過程が見所。イザークの戦士としてのカッコ良さは作品のウリの一つですが、ここぞというピンチの時のノリコの勇気、心の強さもグッと来るものがあります。
脇を固める小悪党も卑怯でセコくてマヌケで非常に良い味。個人的には改心してノリコ達の仲間になるブサイク系のバラゴとドロスが凄い好き。美男美女だけの話でなく、そういうエピソードも絡める事で物語に深みを持たせています。
改めて読んでみても9巻(文庫版では5巻)までは読む手が止まらない位面白いです。以降は逃避行の為展開がちょっとダレ気味でラストどう収めるか心配でしたが、ラチェフ・ケイモス共文句無しの決着でした。あんまり上手いのでちょっと「うしおととら」のラストを連想したり。『敵は敵。問答無用で叩き潰す』ではなく、悪い側の気持ちもきちんと汲んでるのが凄いです。

関連リンク:ひかわきょうこインタビュー
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