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2005.11.25 

ひぐちアサ「おおきく振りかぶって」5巻


こいつら本当にただの公立の新設チームか?今年からスポーツ推薦始めた高校見落としてんじゃねェのか??(P205より)

これも待望の新刊。たまらなく濃い高校野球漫画。ちなみにこれまで愛読した野球漫画は「愛しのバットマン」「メイプル戦記」「球鬼Z」など。
三橋廉は西浦高校の一年生。もともと気弱だったが中学時代、ピッチャーを務めた野球部でイジメを受け対人恐怖症に陥ってしまう。好きな野球を続けたいと高校でも野球部に入った三橋だったが、なかなか中学時代のトラウマと決別できない。いち早く三橋の特性を見抜いたキャッチャーの阿部はうまく三橋とバッテリーを組もうと努めるが・・・。
リアルな感情描写と反則気味な展開で物議を醸した恋愛マンガ「ヤサシイワタシ」から一転、高校球児の爽やかな情熱を描いた作品。私は正直「ヤサシイワタシ」の1巻でつらくなってしまい、以後この人の作品は読んでなかったんですが、プロ野球ファンの知人に薦められて読んでみるとこれが面白いの何の。作者の描くある意味偏執的、過剰に敏感過ぎる感情の起伏が、この作品においては全て展開を面白く、野球の試合を生き生きと描写する方向に生かされています。
野球マンガというと大体が超人ピッチャーと超人バッターの息詰まる対決がメインだったりしますが、この作品のメインはキャッチャー。不動のポジションに鎮座したチームの頭脳が観察する相手バッターの仕草や思惑。そこにデータからの読みが絡んだ上でピッチャーの調子、バッテリーの信頼関係が発生してこれまでにない面白さを作り出しています。正直一球一球がこんなに楽しめる野球マンガは初めて。
試合部分も勿論面白いのですが、チーム内の人間関係もなかなか。ウザイ主人公にキレ易いキャッチャー。身体の小さい四番打者。調子が良かったり悪かったり、諦め、焦り、ミス、思い上がり、プレッシャー、気負い、それらが綯い交ぜになってチームが「生き物」である事を教えてくれます。決して才能があるわけではないフツーの野球部が、顧問による理論立てされたメンタル強化と人心掌握術に長けた監督の指導、そして強豪校に負けない練習量でゆっくりと、しかし確実に強くなっていく姿はこの作品一番の見所。結果でなく過程が最高に面白い傑作です。で5巻の感想ですが、相変わらず面白いです。ドキドキします。次は打ってくれ田島!

関連:ひぐちアサインタビュー
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