--.--.-- 

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2005.11.19 

田口仙年堂「吉永さん家のガーゴイル」1~8


夕方のアーケード街に、頭に傘を乗せた石像がぽつんと座っていた。
ずっと待っていたのだろうか。傘を乗せて迎えに来たはいいが、ガーゴイル自身はずぶ濡れだった。きっと、ついさっき辿り着いたのだろう。(1巻P37より)


ファミ通文庫という事と、イラストの雰囲気から読むのを敬遠していたのですが、薦められて読んでみるとこれが思わぬ拾い物。昨今類を見ない良質ライトノベル。
気性の激しい9歳、吉永家の長女双葉が商店街の福引で当てた犬の置物。それは錬金術の粋を集めた無敵の戦闘メカ、ガーゴイルだった。融通の利かない無骨な門番だったガーゴイルは、暖かな吉永家に囲まれて次第に御色町の守護神となっていく。
カワイイだけのごった煮ドタバタファンタジーかと思いきや、語るテーマはけっこう真面目。ラノベの域を脱しているとまではいえないんですが、その辺の美少女ものとは一線を画しています。
夏目漱石作品のオマージュ、宮沢賢治への愛情溢れるアプローチなど、元ネタを明らかにしながら文学への入門書として啓蒙活動を行ったり。著者は元役者さんらしく、6巻では芝居を主人公達に上演させる事で演劇の面白さを描いています。こういう他の文化、楽しみとの架け橋をしてくれるラノベは最近見なくなったので読んでてニンマリしてしまいます。
石像としてのアイデンティティという事で、ガーゴイルが二宮金次郎や狛犬と会話するのが好きですね。2巻で植物、8巻では先祖と交流と、もの言わぬ者たちに向ける暖かな視点も素晴らしい。しかも入れ込み過ぎぬようバランスを取る辺り申し分無しです。完璧。
毎巻毎巻カラーの違うテーマを扱い、常に物語のクライマックスではグッと来させたりとありえないクオリティでもう8巻め。今後も精進していって欲しい作家さんです。

ガーゴイルの口調がろくごまるに作品っぽいけど偶然かな?デュラハンの口調はメガテンの魔獣系の会話そのままですね。「オレサマ、オマエ、マルカジリ!」とか。
この記事へのトラックバックURL
http://qpd.blog24.fc2.com/tb.php/55-08847964
この記事へのトラックバック
『吉永さん家のガーゴイル 8』 田口仙年堂 ファミ通文庫 【夜は墓場で運動会。ターミネーター似の住職に「ご先祖様を大切に」と諭されてもピンとこない双葉。ところが最強の門番の誇りをもつガーくんが倒れ、生霊に憑かれてしまった!】 幼稚園児双葉たん燃え燃え こ
吉永さん家のガーゴイル8/田口仙年堂 | ラノベ365日 at 2005.11.27 00:17
この記事へのコメント
管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。