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2011.12.01 

石川雅之「純潔のマリア」1,2巻


「フクロウがネズミを狩る時、あなたはネズミを救わない。すべては自然の摂理なのよ」(1巻P112より)

good!アフタヌーン連載、「もやしもん」の石川雅之による中世魔女もの。
中世ヨーロッパ、フランスとイングランドの百年戦争後期(1449年頃?)、戦線に程近いフランス領の田舎町の一角に小さな森があった。マリアの森と呼ばれるその森には晴れの日も一日中霧がかかっており、戦嫌いの魔女が一人住んでいるといわれていた。そして崩して欲しい戦陣の名を記した矢をその森に打ち込めば、その夜には夜魔が現れ朝には戦場は消えてなくなるという噂がフランス兵の間では囁かれていた。
反戦主義の魔法少女マリアが世界平和の為に戦うお話ということで、農業への啓蒙活動的な作品「もやしもん」といい石川雅之という人は真面目で志の高い人だなあと感じます。もやしもんがその題材の為か展開や盛り上がりに乏しいので、お話、展開ともにこちらの方がストーリー漫画していて楽しめます。いや、もやしもんも好きですけども。大国同士の争いに巻き込まれ苦しむ人々の祈りに対し何の奇跡も起こさない神と、神の代弁者と自らを偽り私利私欲の為に権力を振りかざす腐敗したローマカトリック教会、天上と地上両方の教会の欺瞞に怒る魔女マリアはヒロイックで非常にカッコイイです。神様が本当にいるなら何故奇跡は起きないの?という誰もが一度は思う疑問に対しての作者なりの返答と言うか、真面目に考察されてる感じがしていて好きです。石川作品につきものの極限までデフォルメされたどうぶつたち、脇を固める使い魔たちも非常にカワイイ。通常はこき使われる部下ポジションなのが、時には世間知らずの少女マリアを優しく諭す保護者ポジションだったりといい味を出しています。
作中天使長ミカエルが地上に降臨したり、戦場には北欧からワルキューレが勇者の魂を越境スカウトに来てたりとヨーロッパの神々はバンバン登場しますが、現実社会には一切関わらないというのが面白いですね。空を飛んだり召喚獣を使役したり非現実的な力を行使できるのは魔女だけ。それも大っぴらに使うことは神様が許さないということは魔女の力=神様の力なんですかね。それならなぜ許されない力を神はわざわざ僅かな人間だけに与えたのか。「全て神が示し導くなら、神は世界など創らずに物語を一篇つづればよいだけだ」というのは劇中のミカエルのセリフですが、魔女の存在理由などもこれから作中解明されていって欲しいと思います。話を長く続けるような設定ではありませんけども。
あと石川センセの漫画はやっぱり人の顔が気になりますね。皆同じ目をしてるというか、顔もほぼメインキャラの女性顔かモブのリアルオッサン顔の二択というか。服や鎧などの書き込みが凄いのでその辺余計に気になってしまうところです。
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