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2010.04.12 

ニール・ブロムカンプ「第9地区」


「早く宇宙船直して出てけよ!」

南アフリカ、ヨハネスブルク生まれの監督、出演者による2009年全米公開のSF映画。全米興行収入1億ドルオーバー、アカデミー賞4部門ノミネート。
1981年南アフリカ共和国。人口約400万の大都市ヨハネスブルクの上空に突如現れた謎の巨大飛行物体。おそらく宇宙からやってきたと思われるソレは、地球侵略を開始するわけでもなく、人類にコンタクトをとろうという素振りも無くひたすら沈黙を守り続けた。焦れた人類はついに物体内に侵入、外壁を引っぺがして内部の宇宙人と遭遇するが・・・
ヴィカスさんはホントにしょうもない人やな!以下ネタバレ。


曰く21世紀の「ID4」「ブレードランナー」「シティオブゴッド」「ET」(オフィシャルサイトより)とか。個人的にはそこに「エイリアンネイション」「ザ・フライ」「食人族」「ゾンビ」「メタルスキンパニック」も足したいところ。余りに多くの要素が内包されている作品なので、滅多な事言うと無知と馬鹿が露呈するのであんまり詳しい感想も書けませんが、面白かった~。面白過ぎました。恐らく今年ナンバー1の作品。ヴィカスさんは愛すべき男。猫缶超ウマそう。エビ坊や凄くカワイイ。ナイジェリア人たちのエネルギッシュさに憧れる。グロが嫌いだといっていた連れの奥さんホントごめんなさい。微グロどころの騒ぎじゃなかったよ!
何でわざわざ事の発端を28年前に遡るのかな、と思っていたらアパルトヘイト政策(Wikipedia)が未だ残る南アフリカに宇宙人の難民が現れたらどうなるか、という設定なんですね。遠い星の海を渡って来た知的生命体との感動的なファーストコンタクトという幻想は見事に打ち砕かれ、話は大量の移民に対する処遇という政治問題へと。武器のテクノロジー自体はとんでもなく高いのに、集団の知識レベルは致命的に低く統率するリーダーがいない(もしくは逃亡した)エビ星人、そして嫌悪感をもよおすルックスも相まってエビ星人達は人間にゴミの如く疎まれ追い立てられていく・・・。第9地区の存在、難民キャンプへの強制輸送等がアパルトヘイトとスラム、不法入国者のメタファーである事は間違いないでしよう。"世界最悪の犯罪都市"ヨハネスブルグに生まれ暮らした監督がその目で見たもう一つの現実社会がこの映画なんだと思います。地元の役者を使い、ニュース映像も実際のTV番組を模倣したこの作品の皮肉やユーモアを100%楽しめるのは実際南アフリカに暮らしてる人なんでしょうね。もしかしたらちっとも笑えないのかも。
主人公ヴィカスが全くヒーロー要素の無い、徹底して自己本位な小市民なのがステキ。考え無しで身勝手なその行動にいちいちシビレます。「死ぬ気かクリストファー!息子さんのことを考えろ!」って一見かっこいいセリフもクリスが死ぬと自分が困るからだし。用がなくなれば「そのエビ(クリス)は好きにしていいから俺のことは見逃せ」ですよ。実に人間らしい。ようやく他人(エビ)の為に何かしようとするのもほとんどヤケになった最後の最後。復讐アクション好きの自分としても『あれだけ拷問された上、全てを奪われたのにそれはないわ・・・』というスッキリしない感情が。俺の中のパニッシャーも大変おむずがりのご様子ですよ。悪意の無さだけは伝わって来るんですけどね。

関連リンク:Alive in Joberg ニール・ブロムカンプ監督による「第9地区」原型の短編映画
Halo movie(Youtube動画) 同監督によるFPSゲーム「HALO」の映像作品
citroen(Youtube動画) 同監督による車メーカー、シトロエンのCM
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独創的なストーリーと、リアリティのある映像。ワクワクする展開でアクションシーンも見ごたえあり。風刺は利いているが笑いに嫌みがないスマートな社会派SFドラマ。
『第9地区』お薦め映画 | 心をこめて作曲します♪ at 2010.04.15 23:21
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