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2009.10.10 

ジョン・カーペンター「遊星からの物体X コレクターズ・エディション」


カート・ラッセル:本当にエイズについて考えさせられる。つまりこの場合は誰が"物体X"か明らかにすることで、生死が分かれる。そしてこれは生きることについての話なんだ。(音声解説より)

「ゴーストハンターズ」「ゼイリブ」のジョン・カーペンター監督による1982年劇場公開のSFホラー。孤立した極寒の観測基地に正体不明の生物が襲い掛かる。
1982年冬、南極。アメリカ観測基地に一機のヘリコプターが突如現れる。その乗員は逃げ回る一匹のカラフト犬を狙ってライフル銃を無差別に乱射、観測隊員を傷つけてしまい基地隊長ギャリーによって射殺される。その後死んだヘリ乗員はノルウェー基地の観測員だと判明。隊員らはノルウェー基地に連絡を取ろうと試みるが応答無し。これを緊急事態とみたクーパー医師を乗せ、ヘリコプターの乗務員マクレディは隊長と共にノルウェー基地に向かうが・・・。
南極ついでに。日野日出志の毒虫小僧、ギーガーズエイリアンに次ぐ私の少年期トラウマ作品の一つ。子供の頃はのロブ・ボッティンの創り出したヌメヌメしたクリーチャーの悪夢的なグロさが目に焼きついて、それこそ夢にまで見る始末だったですが、大人になって見返してみるとありえないほど面白いサスペンス映画であることが分かります。最初に誰かが一人を疑い始め、その一人は過剰な自己防衛をはじめ、疑心暗鬼が次々と伝染していき疑念が確信に変わっていく・・・。疑念が確信に変わったその刹那、追い詰められた人間は確証もなしに相手を死に追いやることができるのです。逃げ場の無い閉鎖空間でリーダー争い、派閥争いが頻発し、隊員たちは怪物以外に同僚とも戦わざるを得ない状況に追い込まれていきます。視聴者も節々の事件しか目撃する事ができず、誰が"物体X"なのかは分からないまま。絶望的な状況下で、生き残った男たちの諦観めいた最後の抵抗が始まります。誰が誰を疑っているのか、口ほどにものを言う出演者たちの目の演技がとても素晴らしくて、何度観ても嫌な汗がドバドバ出るこんな映画はなかなかありません。
作中徐々に解明されていく"物体X"の生態がまた見所。この流れを得る為に『発掘した最初の基地が全滅している』『そこはアメリカ基地ではない』『前基地の生き残りはやってくるが口が利けてはいけない』という絶対条件をやすやすとクリアしてるストーリー展開も評価するべきポイントだと思います。手掛かりも何も無い未知の生物と出たとこ勝負で戦うよりも、絶望的な勝利条件を提示された上でそれに抵抗していくのとではワクワク感が違います。私はスプラッタホラーのファイナルディスティネーションシリーズが大好きなのですが、その1作目には続編ではオミットされてしまった大きな魅力がありました。それは抗うべき対象の手掛かりを得られるところ。『いつ誰が死ぬのか分からない』スリルよりも『死ぬ順番が分かった上でそれを覆す法則を探す』スリルの方が抜群に面白いことをこの作品は教えてくれました。それはホラーとしての本来の魅力ではないのかもしれませんが、そういうギミックこそが作品を面白くする要素なのだと信じてやみません。
このソフトを含め今のところ日本語吹き替えが収録されているDVDが出ていないのが残念なところ。お楽しみの監督&カート・ラッセルによるオーデイオコメンタリーも邦訳字幕が無いのが寂しいです(ナカミ自体は邦訳されて付属の冊子に収録されています)。

マクレディ操縦士/津嘉山正種
生物学者ブレア/富田耕生
クーパー医師/宮川洋一
フュークス助手/納屋悟朗
ギャリー隊長/柳生博
池田秀一
野島昭生
仲木隆司
屋良有作
細井重之
寺島幹夫
藤城裕士

テレビ東京放映版の吹き替えいいなあ。もう一度聴いてみたい。

10 5/23追記:一年位前にTV吹替音声を収録したDVD(amazon)出てたんですね。しまったなー
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