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2009.09.23 

岩代俊明「PSYREN -サイレン-」1~7巻


「お前のせいじゃない」と言われた時 何故か自分でも驚くほどホッとした
もし… もし誰も言ってくれなかったら?
自分をずっと 責め続けるのか (1巻P141より)


週刊少年ジャンプ連載、「みえるひと」の岩代俊明による超能力バトル漫画。少年たちが謎の存在「ネメシスQ」によって異世界の荒野へと飛ばされ、現代に帰還する為の生き残りゲームを強いられる。
高校一年生の夜科(よしな)アゲハはある日、夜の公園で鳴り響く公衆電話を取り「PSYREN」と書かれた赤いテレホンカードを手にする。アゲハは同じテレカを隠し持っていたクラスメート、雨宮桜子の失踪をきっかけに都市伝説「秘密結社サイレン」の噂を知る。"現実に絶望した人間を集め、新たなる楽園へと導くものサイレン…"雨宮の手掛かりを得る為赤いテレカを公衆電話に入れたアゲハに、女の声で異様な電話がかかってくる。
以前から週刊少年ジャンプで断片的に読んでいて、一風変わったクリーチャーデザインといい感じのキャラの立ち具合、何より好きなSF映画やサスペンス小説の匂いがそこここに散見されてて気になっていました。最近の連載分だけではサイレンゲームの細かい設定や、登場人物たちの異様に高い身体能力が理解できなかったので、試しに単行本一巻を買ってみたら大ハマり。翌日全巻揃えてしまいました。想像していたよりもずっと面白い。久々ヒットのアクション漫画です。以下ネタバレ。


私テリー・ギリアムの12モンキーズが超好きでかなりの回数見てるんですが、連載を読んでる間ずっと12モンキーズっぽさをこの作品に感じていました。崩壊した未来、タイムスリップ、街に貼られた怪しいマークのポスター、狂人めいた謎の男、等々結構共通するモチーフがあって。作者も12モンキーズ好きなんじゃないかと、なんとなく思っていたんです。そこで7巻の空港シーンで悶絶!!ですよ。荷物をひったくった主人公がロビーを逃走する、しかし係員に取り押さえられキーキャラクターのババアが飛行機に乗る……読んでいて背筋がゾクゾクしました。読んでる間12モンキーズの空港でのラストシーンが鮮やかに脳内再生されていました。私常々未来世紀ブラジルのラストとかテリー・ギリアム作品のやり切れないエンディングが納得がいかなかった派なので、このPSYRENではその辺の不満を吹き飛ばすような鮮やかなハッピーエンドを迎えて欲しいなと思います。
『未来を変えたい、でもどうしたら変わるのか分からない』という話の仕組みが面白いですね。ネメシスQで行くのは"全てが終わったあとの世界"なので、未来を変えるために過去へ行くのではなく、未来で過去を変革する手掛かりを得なければならないわけです。しかしいつ未来に飛ばされるかは分からず、飛ばされる場所にもランダム要素があるので容易に歴史改変の結果を知ることはできません。そもそも文明が崩壊している為に改変前の正史すらもハッキリしておらず、過去十年間の流れは五里霧中のまま。とりあえず現在はPSI関係の事件に関わり、そこで関係者をいい方向に向けることで次第に未来に希望が見えてくる展開になってます。
あらかじめ入力されたルーチン通りに動く自動追尾弾という、アゲハの持つ能力がおよそバトル漫画の主役っぽくないのも面白いです。本来主役の熱血漢が持つべき能力は打撃系が筋で、そういう凝った能力はダイの大冒険のポップみたいに策士的なサブキャラの持つ能力なのではないかと(そういやメルゼズ・ドアの能力はメドローアを彷彿とさせますね)しかしカルネージハートのOKEみたいに突き詰めればこれほど面白い能力もないので、あの反則気味のPSI持ちの星将たち相手にアゲハがどんなプログラムを組んで戦うのか今からワクワクします。
アゲハの呟く『現実って何だ、退屈に生きることか』の真意は?好奇心だけが行動理念の望月朧とはどこかで敵対するのか?W.I.S.E.の崇める隕石"約束の涙"とは?「宣戦の儀」に何故アゲハ達の姿が無いのか?様々な謎を残しながら物語はクライマックスを迎えます。続きめっちゃ楽しみです。複線を全て回収するまでは打ち切られませんように。
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