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2009.04.26 

クリント・イーストウッド「グラン・トリノ」


「怒らせたら最後、って男がいるんだ。例えば俺だ」

俳優時代は勿論、映画監督としても名声を得た元市長クリント・イーストウッドの監督・主演作。
現代のアメリカ、デトロイト。朝鮮戦争帰りの元自動車組立工ウォルト・コワルスキーは妻に先立たれて孤独な一人暮らし。偏屈で頑固な性格が災いして、息子二人の一家や孫たちとの関係はもはや修正しようもない程に悪化している。そして最近隣に越して来たアジア系移民のことも虫が好かない。ある日の夜、ウォルトは自慢の愛車グラン・トリノを盗みにガレージに入った隣の青年タオにライフル銃を向けるが・・・。
個人主義の偏屈な人間が、自分と全く異なる他者と接して変わっていくという、話としてはよくあるバディムービーの変型だと思いますがいい映画です。感動がジワジワと利いてくる感じ。観て一夜明けて朝飯喰いながら泣いた。以下ネタバレ。


豊かだった時代は去り、自国製品は安い外国産に追い立てられ、街にはアジア系移民が溢れスラムと化す。現代のアメリカの寓話というか、現代の日本に置き換えてみても普通に洒落にならないです。少子高齢化、過疎化、格差社会、移民増加。一度バブルを経験した先進国が辿る黄昏の風景はどれも同じなのかもしれません。しかし、それは平和な時代を謳歌してきた人間から見た感傷なのであって、時代の荒波に流されて不遇な生涯を送って来たタオ一家から見るとどうなのか。また、スラム化した街を離れ今も豊かに暮らすコワルスキーの息子たちがどこに住んでいる設定なのかちょっと興味あります。
アメリカは元々移民の国で歴史も新しいので、コワルスキー爺さんのアレを古き良きアメリカンスピリッツだという向きはあまりピンと来ません。爺さんってば若い時から普通に変人だと思うし。こんなタフ過ぎる70過ぎの爺さんはその辺にいないでしょ。あのキモの据わり様、憧れますけどね。
隣人の娘スーがかなり出来たいい娘さんなので、ギャング達に暴行された無残な姿が心にひどく堪えました。これがチャールズ・ブロンソンの主演映画かダーティ・ハリーシリーズだったら、ギャングどもは間違いなく大口径マグナムで蜂の巣になってるはずで。時代の流れか、それとも年齢がそうさせたのか。"最後にキレて大暴走"系のラストが好きな自分としてはラストの展開は結構キツめでした。あれが自分の死期を悟った男のたった一つの冴えたやり方だったのか。最後、一回り成長したタオと神父の姿に涙腺が緩みます。
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