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2005.09.29 

貴志祐介「クリムゾンの迷宮」


それが、おそらくは、ゲームの主催者の意図しているところだろう。だが、それに乗せられてしまうことには抵抗があった。むしろ、我々全員が団結して、思いどおりにはいかないぞというところを見せてやりたいと思った。(P98より)

「黒い家」の貴志祐介が描く、悪夢のサバイバルゲーム。
40歳の失業者、藤木芳彦がふと目覚めると、周囲に広がるのは異様な真紅の岩山に囲まれた渓谷だった。傍らには食料、そして謎の携帯ゲーム機。なぜ自分はここにいるのか、何も思い出せない。誰が、何の為にこんな事を・・・。
「黒い家」「天使の囀り」と続けて面白かったので購入。これも非常に面白いです。カバーイラストにベテラン藤田新策。『いかにも何か潜んでいそうな』独特な雰囲気のカバー絵を描かれるイラストレーターさんで、かなりファンなのです。キングの「ランゴリアーズ」と宮部みゆき「火車」のカバーは最高でした。今回のイラストは2点のみですが、読者のイマジネーションを刺激する素晴らしい絵を提供しています。以下ネタバレ。

題材が生き残りゲームという事で、小説では「死のロングウォーク」「バトルロワイアル」等に比較される本作。映画だと「SAW」「CUBE」漫画だと「カイジ」「ハンター×ハンター」あたりでしょうか。やっぱり生き死に関わる損得勘定や駆け引き、極限状態の思考というのは迫力があって飽きないですね。著者が描きたいのもそこだろうし、読者が読みたいのもそれなわけで。
"このゲームは一体どういうルールでクリアの条件は何?"
最低限のガイドラインはあるものの、あらゆる事が不明。基本的に善良な主人公にはヒロインがよからぬ事を吹き込み、疑心暗鬼によって協力の可能性は断たれ、事態は強制的にグループ同士のバトルへ。生き残った者達も追う者と追われる者へ、まさに最悪を絵に描いて額縁に飾ったみたいだぜ・・・(金田風に)
集団を情報・食料・武器・サバイバルキットの4つにグループを分断させるのはうまいなーと思いました。てか情報有利過ぎ(笑)。失踪したゲームブック作家の著作とシンクロして展開するイベント、追撃者を盗聴する事で迫る恐怖を演出したり、人をナメきった説明キャラクタープラティー&ルシファー君、ヒロインの疑惑とスナッフビデオの関連性など、気になる事は多くて書ききれません。
ラストがあっさりめで何か足りない感じなのも、どこか読み飛ばして理解して無いのかと思えます。もう一回読もう。自分が読んでる最中のイメージは「カプリコン1」でした。

<関連リンク>
ゲーム理論村のホームページ
【損】 株はゼロサムゲームか? 【得】塩漬け姉さん
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