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2007.05.16 

ゲオルギー・ダネリヤ「不思議惑星キン・ザ・ザ」


「あの・・・あそこに異星人だと言う人が」
「通報しろ」
「しますが裸足で寒そうで」


グルジア共和国(旧ソ連)出身のゲオルギー監督によるSFムービー。1986年作品。当時の試写では批評家に酷評されたが、旧ソ連全土では若者の支持を集めて大ヒットした。
旧ソ連時代、冬のモスクワ。仕事から帰宅した技師のマシコフは早々に妻におつかいを頼まれ、パンを買いに街へ出かける。大通りの雑踏でマシコフは青年ゲテバンに呼び止められ、頭のおかしい浮浪者の相手をする羽目になってしまう。男が空間転移装置と呼ぶ機械をバカにして勝手にスイッチをひねったマシコフは、ゲテバンと共に見知らぬ砂漠のど真ん中に飛ばされてしまうのだった。
友人からの借り物。長く借りててごめんなさい、ようやく見ました。いやー、すんごい面白かったよ。これとか「ルナ・パパ」とか東欧の人にしか作れない映画だと思います。以下ネタバレ。

ジャンルも予告編もあらすじも知らずに観る映画というのは何でこうも面白いんですかね。予備知識無しで見るべき映画というのが時々あるわけで、これはその筆頭だと言えるでしょう。むしろどんな内容か説明すればするほど大事なものが失われていく様な気がします。他人の批評、分析なんて必要無く、観た本人が画面から受け止めたものが大事なものというか。・・・何でもそうですけど。
難解なカルト映画だと思っていましたが、なかなかどうして、皮肉の利いたハートフルなロードムービーです。誤解を恐れずに言うならば「オー・ブラザー!」や「バグダッド・カフェ」、初期「スタートレック」辺りを彷彿とさせました。出し抜こうと狙っている間柄なのに親友というか、分かってる者同士の心地良い無言とか、異種族同士のぎこちないながらも率直なやりとりだとか、やぶれかぶれで音楽やってみたらウケちまったぜとか。終始画面に流れてる雰囲気が最高なのですよ。砂漠や廃屋で撮られた低予算映画というと、展開もギミックも皆無でどこを観たらいいのか分からない、ただただ居心地の悪い時間が過ぎるものが大半ですが、これはいいものです。砂漠も廃墟も世界観にマッチしてますし、釣鐘型宇宙船のありえない内部構造やパッツィ人の女性が乗ってる六輪車など、鉄とサビにまみれたアナログ感覚のガジェットもシビれます。
キャラクターは全体通してどこか愛嬌のある人しか出て来ませんが、中でもやっぱりマシコフおじさんがステキ。男が惚れるオトコ。上司にしたい男No.1です。序盤では不遜なマッチョ親父の典型にしか見えない男が、次第に見せる優しさと生活力がたまらないです。そういえば作中登場する女性が酷い人ばかりですが、監督は女性にトラウマでもあるんでしょうか。
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