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2007.01.16 

押井守「立喰師列伝」


ネギ抜き七味は言ってみれば立ち喰いの基本であり、いわゆるハズレ、まずいソバに対する立喰師の一般的な対処法であった。

「攻殻機動隊」「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」の押井守による架空の昭和史。
戦後の昭和史にその名を刻んだ伝説の仕業(ゴト)師<立喰師>。その技とは手練手管で店主を煙に巻き、無銭飲食を成し遂げること。蕎麦屋から屋台、ファーストフード店まであらゆる飲食店を戦慄させた8人の立喰師の物語が語られる。
押井作品では「紅い眼鏡」「トーキング・ヘッド」に代表される業界人総出演のお遊びムービー。前2作の出演者は声優陣が中心でしたが、本作では漫画家から某アニメ製作会社の代表取締役まで内輪のワクを越えた充実振り。作中に登場する立喰師も「御先祖様万々歳」から犬丸、「紅い眼鏡」から銀二と、自作のセルフパロディーが目立ちます。「ビューティフルドリーマー」からは「マッハ軒」が驚きの再登場。ナレーションは実力派声優、山寺宏一(山ちゃん)。上映時間一杯、1時間以上にわたって押井得意の長セリフをしゃべってしゃべってしゃべりまくります。
シリアスもギャグもOK。二枚目から三枚目、子供から老人までを演じ分け、アドリブから滲み出すユーモア感覚。怪優千葉繁のあとを継ぐのは山寺宏一に違いない、と十年以上前から勝手に思っていたのですが、ついに望んでいた瞬間がやってきました。いかにも持って回ったケレン味たっぷりの押井セリフを、まるで詩の朗読の如くリズミカルに読みこなす山ちゃんステキ。劇中のフランクフルトの哲の下りが、「トーキング・ヘッド」のサントラに同梱されていたドラマCD「ゲーデルを夢見て 録音監督1993年」(ナレーターは千葉繁)の脚本とほぼ同じなので、図らずも千葉繁vs.山寺宏一のホン読み対決を行う事ができます。結果は、さんざん「ゲーデルを・・・」を聞き込んだことを差し引いても千葉繁の勝ち。やっぱり千葉さんの世界観は格別ですわ。山ちゃんのナレーションは達観した第三者的な雰囲気ですが、千葉さんのソレは熱くて感情の起伏に富んでいるのですよね。それでも本作では確実に新世代へとバトンが渡ったのを感じました。
「攻殻機動隊」や「パトレイバー1、2」の画やストーリー展開が好きな人には、単調で退屈な作品であることは否めませんが、もともとTVアニメ「うる星やつら」のメガネの長ゼリフで押井ワールドを好きになった自分にとって本作は御馳走みたいなもんです。「トーキング・ヘッド」も「御先祖様万々歳」も大好きですし。が、押井作品でも愛知万博「めざめの方舟」や映画「ケルベロス」等が理解不能なのは明記しておきます。
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