--.--.-- 

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2006.04.13 

山本貴嗣「セイバーキャッツ」全5巻


「見たかい――――こいつが一拍子だ。「受け」て「攻撃」の二拍子じゃねえ。まして「払い」「押さえ」「打つ」三拍子でもねえ。ハジいた瞬間に入ってる」
(2巻P66より)


「超人日記」「メタルマックス」の山本貴嗣による近未来中国拳法もの。
植民惑星によって人が宇宙に広がり出した近未来の地球。賞金稼ぎの当麻チカは賞金首を追跡中、丸腰の相手に奇妙な打撃で心臓を止められる。彼女を蘇生したのは通りがかりの同じく賞金稼ぎ、宿称光。賞金首と同じ「ウーシュー」と呼ばれる体術を使う宿称は、徒手空拳でその賞金首と対決、勝利する。
大手アニメ雑誌ニュータイプの別冊漫画付録から独立した漫画雑誌、コミックGENKi(現在は廃刊)の連載作品。純粋な漫画家というよりアニメーターの実験漫画としてのコミックGENKiのラインナップは全体的に貧弱でしたが、この作品と北崎拓会川昇「エンゼルコップ」だけは凄まじい光を放っていました。私はアニメ映画の「最終教師」(竹中直人がスゴ過ぎ)が大好きで、何度も繰り返しレンタルしてはテープが擦り切れる程見た記憶があります。漫画家山本貴嗣の名前はそれで知りました。以降いろいろ読んでいます。基本的にはムチムチとした肉感的ヒロインの出て来るナンセンスギャグが山本作品の主流。「超人日記」もかなり好きですが、代表作はやはりこの「セイバーキャッツ」でしょう。中国拳法を題材にした漫画は傑作「拳児」や「鉄拳チンミ」などの長編がありますが、「セイバーキャッツ」は短いながらもテーマ、話の展開とも長編に勝るとも劣らない魅力が凝縮されていると思います。バタバタと打ち合うカンフー映画的展開から、武術を身に付ける意義、滅び行く伝統武芸の悲哀へと変化していく物語は圧巻。粗暴だが愛嬌のある風来坊鳳岩、この人だけで話が一本書けそうな日本古流の達人怒麻先生、戦う場面は一つも無いのに異様な風格のある焱老師、敵なのに無性にいい人っぽいサドラ、何から何までエロい和美、クリスタルボーイそのまんまの雷大人とキャラも立ちまくりで大変です。
山本センセは続編を描く構想を持っておられるようで、ファンとしては期待を込めて(長い目で)見守りたいところ。「鳳岩は結婚して中年太り」とか想像するだけでたまらんです。

関連リンク:通背拳とは
この記事へのトラックバックURL
http://qpd.blog24.fc2.com/tb.php/133-65ffe12b
この記事へのトラックバック
   この画像だけで、このマンガの醍醐味は、理解していただけるであろう。  主人公を槍で狙う、佐川幸義似の武術家、それを化勁で受け流す主人公、日本刀を抜刀しようとする武術家、槍を使って抜刀の小手を抑えようとする主人公・・・  ニュータイプ...
武術マンガ「セイバーキャッツ」を再評価する | 武術とレトロゲーム at 2010.11.14 01:16
この記事へのコメント
管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。