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2006.03.31 

賀東招二「フルメタル・パニック! 燃えるワン・マン・フォース」


「何がいけないんだ?」
宗介は言った。皮肉でも反論でもなく、純粋な疑問としてそうたずねた。
現にそうなったではないか。
自分が立っているのも。こうして貴様が倒れているのも。(P280より)


富士見ファンタジア文庫の超人気作の本編8巻め。コミック、テレビアニメなど多くのメディアミックスが行われ、最近では巨大ロボアニメの祭典スーパーロボット大戦にも参戦。
対テロリストや地域紛争の火消し役、傭兵部隊ミスリル。そこに所属するアームスレイブ(二足歩行の人型ロボット)パイロット相良宗介軍曹は日本人である事を買われ、ある高校生の少女を護衛する為に日本の高校へと潜入する。しかし中東の傭兵上がりの宗介は平和な日本の学生生活に馴染めず今日も護衛対象の少女、千鳥かなめとすったもんだのドタバタを演じるのだった。
富野アニメのようなロボット同士の戦いが中心の作品だと思われがちですが、メインは宗介とかなめのラブストーリー及び宗介の肉弾戦で、ロボは最後にキメるだけです。戦隊シリーズの合体ロボを想像してもらうと分かりやすいかも。超科学の知識を宿した『ウィスパード』と呼ばれる少女達を巡って謎の軍事組織同士が火花を散らします。
世間ズレしたファンシーな宗介の行動、テッサ・マオ・かなめの魅力的な女性陣、渋い脇役マデューカス中尉&カリーニン少佐、宗介×ガウルンの宿命の対決、マオチームの戦友の堅い絆、かなめのピンチでも折れない心、どうしようもない窮地からの大逆転劇のカタルシス、毎巻しっかり読ませてくれるページ数、とファンタジア文庫の中でも屈指のクオリティを誇るエンタテイメント作品。ワンマンアーミー宗介の学生生活のドタバタを抽出した外伝も既に8冊を数え大人気ですが、個人的には長編に勝るものではありません(ボン太君は可愛いけど)。長編はコミカルな出だし>宗介とかなめすれ違い>敵の奇襲により窮地へ>宗介絶体絶命>かなめが起死回生の一撃>大逆転>宗介とかなめイイ雰囲気、という一連の流れが最高に心地良いです。全体的に展開のメリハリの良さは特筆もの。
さて本巻。前巻で楽しかった学園生活は終わりを告げ、ミスリルは壊滅、かなめは囚われの身といきなりの急展開。宗介は東南アジアで宿敵クラマとケリをつけます。前巻でクラスメートが爆弾を体に巻かれたりとチェチェンのロシア学校襲撃事件ばりに血生臭くなっていっていますが、今回も普段の「フルメタ」では助かる人間が死んだりして悲しい展開。逆転劇はまだ始まりません。フィオナを捜し求めるキリコのような宗介の慟哭が悲しい。
本巻ではクラマのイラストがまんま「闇のイージス」の殺し屋ゼロだったりとか、「フルメタ」全体に七月鏡一作品の影響を強く感じます。宗介の『学園に紛れ込んだ傭兵バカ』という設定も「ジーザス」そのままですし。
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